「週刊文春」が報じた小泉陣営の“ステマメール”が波紋を呼んでいる。広報班の牧島かれん氏は辞任し、進次郎氏も謝罪。だがその裏で、高市氏への「ビジネスエセ保守」という誹謗中傷以上の事件が、お膝元で起こっていたのだ。

 

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 横浜の赤レンガ倉庫からほど近い老舗の結婚式場。9月18日、自民党神奈川県連女性局のメンバー約100名が作業に追われていた。行っていたのは、県内の党員・党友約5万7000人に総裁選の投票用紙を送付する準備。手作業で宛名シールを貼った往復はがきは、告示日に一斉送付される手筈となっていた。

 22日、総裁レースが幕を開け、論戦が日に日に熱を帯びていく。だが、神奈川県在住の自民党員のA氏は、ある違和感を覚えた。

「総裁選の投票用紙が党員に送付されたと報道されていたのに、自分や親戚には一向に届きませんでした。おかしい。そう思って26日に問い合わせたところ、党員登録が削除されていたと伝えられたのです」

 告示後に発覚した驚愕の事実。そして、このA氏が支持していた候補者は――。

   ◇

「最後の責任は私にあります。責任をしっかりと背負った上で戦い抜きたい」

 9月27日、小泉進次郎農相(44)は、報道陣を前にこう口を開いた。念頭にあるのは、「週刊文春」が9月25日発売号で報じた“ステマ報道”である。

小泉陣営は選管から厳重注意を受けた

 小泉選対の広報班長を務める牧島かれん元デジタル相が、「ニコニコ動画でポジティブなコメントを書いて欲しい」などと、メールで陣営内に要請していたことが発覚。卑劣なステマだと指摘したのである。

 牧島氏は書き込んで欲しい言葉を24個も例示。〈ビジネスエセ保守に負けるな〉と、高市早苗前経済安保相を誹謗中傷するような文言も含まれていたことが物議を醸した。報道後、牧島氏は役職を辞任した。

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source : 週刊文春 電子版オリジナル