連載第1回を読む

　今年の新語・流行語大賞の年間大賞が「働いて働いて働いて働いて働いてまいります／女性首相」に決まったという。だが、諸事情により昨年から今年にかけて休んで休んで休んでまいりました僕にとっては、候補にノミネートされた言葉のうち、他に気になったものがある。「7月5日」だ。

　覚えているだろうか。「7月5日に日本で大災害が起きる」というウワサが拡散されまくったあの騒動を。国内だけでなく海外にも広がり、香港からの飛行機が減便されるなど、なかなかの騒ぎになった。結局、何も起きずに終わったが、都市伝説が大好きな僕にとって、この手のウワサは大好物なわけです。

　このウワサの発端になったのが、漫画家のたつき諒さんの作品。たつきさん自身が見た予知夢をもとにした漫画で、もう何年も前に出版されていたものだ。

　世間にウワサが広がり、「7月5日ってヤバいの？」と本格的にザワザワし始めたのは今年の6月くらいから。でもドヤ顔で言わせてもらうと、僕は何年も前からこのウワサを知っていた。同じく都市伝説マニアのYouTuberの人たちと数人でグループを組んで情報交換をしているので、以前からチェックしていたのだ。

　では、僕は7月5日のXデー当日、何をしていたのか。実は、よく覚えていないくらい普通に過ごしていた。海外に脱出するわけでもなく、シェルターに逃げ込むわけでもなく、布団をかぶってブルブル震えるわけでもなく、いつも通りの日常を過ごしていた。

　しかもXデーの2日前、僕は例の都市伝説グループのメンバーとともにバーベキューをしていた。「あと2日だね〜」なんて話をしながら肉や野菜を焼き、食べ続ける僕ら。危機感ゼロじゃん！