このオフも1ドルでも高い契約を求めるメジャーのトップ選手たちの移籍劇が、メディアを賑わせている。ただ、そんなドライで割り切ったメジャーリーガーたちのもう一つの大事な価値観が、仲間のために“漢”になれるかどうかにあるのは不思議な感じだ。
ワールド・シリーズ連覇を果たしたロサンゼルス・ドジャースの昨年の原動力はフレディー・フリーマン内野手(36)の“漢気”だった。フリーマンは右足首の捻挫で、ポストシーズン出場が危ぶまれた。しかし足を引き摺りながら強行出場。シリーズ史上初の逆転サヨナラ満塁弾などでチームを世界一へと導いた。
そして今年は山本由伸投手(27)である。第3戦では延長18回の熱戦でリリーフ投手が枯渇すると、中一日でのリリーフ登板を志願しブルペンに走った。第7戦では実際に先発登板から中0日でリリーフのマウンドに上がる“漢気”で連覇の原動力となった。

「その山本のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場がほぼ確実となりました。球団は今季の疲労度を考慮し、最後まで出場に難色を示していましたが、ワールド・シリーズであれだけ献身的に働いた山本の希望を、無下にできなかったということでしょう」(在米の放送関係者)
山本が見せた“漢気”に、球団も応えざるを得なかったということだ。
“漢”という価値観
一方、WBC出場の見送りがほぼ確実なのが、同じドジャースの佐々木朗希投手(24)である。
「佐々木本人は出場を希望していましたが、負傷者リスト(IL)入りが一定期間以上の選手には、球団が出場に異議を唱えられる。その規定で待ったがかかった。来季は先発として再起を目指すため、まずは故障しない肉体作りとコンディショニングを優先させたということです」(同前)
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source : 週刊文春 2025年12月25日号






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