高貴な家柄ではないにも関わらず、天下人へ登りつめた豊臣秀吉と、兄を支え続けた豊臣秀長。『豊臣兄弟 天下を獲った処世術』(文春新書)の著者で、歴史学者の磯田道史氏が、ドラマだけでは分からない、2人の“本当の関係”を明かす。

 

▶︎秀長の趣味は「女より蓄財」

▶︎秀吉は「お嬢様好き」

 今回の大河ドラマでは、秀吉と秀長の2人が“強い絆”で様々な苦難を乗り越え、出世の階段を上っていく過程が描かれます。

 しかし、当時は兄弟といっても、決して油断できない時代でした。たとえば織田信長は、自身が病気であると偽り、弟の織田信行を清須城に呼び寄せて刺し殺しました。伊達政宗も弟の政道を誅殺しています。

 兄弟仲の良い戦国大名は珍しく、武田信玄と弟の武田信廉(のぶかど)、3または4歳違いの豊臣兄弟ぐらいでした。

 ではなぜ豊臣兄弟は仲が良かったのか。ひとえに、出世を目指した秀吉にとって、秀長が働き者で、有用な存在だったからです。

磯田氏は豊臣兄弟の「処世術が面白い」と述べる

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source : 週刊文春 2026年1月29日号