三國連太郎さんが亡くなったとき、「名優」という呼称がよく使われた。我々俳優はあまり使わないことばだが、優れた演技力の立派な俳優といったところだろう。すぐに以下の名前が僕のあたまに浮かんだ。
芥川比呂志、三船敏郎、西村晃、もちろん三國連太郎――。
演劇界、殊に新劇に於ける芥川比呂志の存在は大きかった。指導者として、演出家、演技者として、立派な仕事をしたと思う。僕は彼の近くに居て俳優修業をすることが出来、幸運だった。劇への関心、戯曲の読み方、登場人物へのアプローチ、そしてそれを表現へとつなげて行く際のアタマ、ユーモアの使い方(無いアタマは使えないけど)、たくさん教えてもらった。20代の僕は、正直どっちを向いて進んだらいいか、全く分らなかった。彼が、「あっちの方だと思う」と大まかな進路を示してくれたような気がする。
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
-
月額プラン
1カ月更新
2,200円/月
初回登録は初月300円
-
年額プラン
22,000円一括払い・1年更新
1,833円/月
-
3年プラン
59,400円一括払い、3年更新
1,650円/月
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2026年3月19日号






お気に入り記事