Q アメリカとイスラエルがイランを攻撃したっすね。最近はトランプ大統領が何をやっても驚かなくなってきたっすが、やっぱり驚いたっす。

A トランプ大統領は、大統領になる前の2011年にツイッター(現在のX)で、オバマ大統領に関して、こんなことを言っていた。「選挙に勝つためにオバマはイランと戦争を始めるだろう」

Q それって、自分のことじゃないすか。そうか、他人は自分と同じようなことを考えていると勝手に想像しているんすね。

A トランプ大統領は、以前にこのコラムで紹介した「エプスタイン文書」でエプスタインと親しい関係だったことを追及されていたし、自慢の関税政策が最高裁判所によって否定されたし、四面楚歌だった。こういうときは、国民の目を外に向けさせる、というのが常套手段なんだ。

Q でも、今回はアメリカとイランが核開発をめぐって交渉していたんすよね。一方で交渉しながら、もう片方では武力攻撃の準備をしていたなんて、ずるいっす。そもそも、こんな戦争許されるんすか?

A 明らかに国際法違反だ。国際的なルールである「国連憲章」で、「武力による威嚇又は武力の行使」を禁止しているからだ。いきなり他国を攻撃して国家の指導者を殺害するなんてことは許されていないんだ。いくらイランがアメリカにとって邪悪な国であっても、勝手に攻撃することは許されない。

 ただし、攻撃が認められるケースが2つだけある。ひとつは、「自衛権の行使」。他国から攻撃を受けた場合、自国を守るための武力行使は認められている。

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source : 週刊文春 2026年3月19日号