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開会式欠席 雅子さま 遅れるワクチンとお引越し

「週刊文春」編集部
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天皇と雅子さま
天皇と雅子さま

 五輪開会式に“異変”が起きている。前回の東京五輪では昭和天皇と香淳皇后が揃って出席され、昭和天皇が高らかに開会を宣言された。ところが、6月下旬までは天皇とともに出席予定だった雅子さまのお名前が、式次第から消えたのだ。

「開催が感染拡大につながらないか、ご懸念されていると拝察している」

 西村泰彦宮内庁長官がこう発言してから1カ月。開会式には天皇お一人でのご出席となった。

「組織委は雅子さまとお二人での開会式ご出席を要請し、準備もしていましたが、各国首脳も配偶者を伴わないなど人数を絞っていることから、天皇お一人となりました」(宮内庁担当記者)

 背景には、天皇ご夫妻の憂慮があった。政府コロナ分科会の尾身茂会長はご夫妻に二度御進講をしているが、その後周囲に「いい質問が沢山あった」と語るほど、お二人とも深い関心をお持ちで、雅子さまは熱心にメモをとりながら聞いておられたという。それゆえ、

「天皇は、『多くの国民が不安を感じている中で五輪を祝う開会宣言をしていいのか』と思い悩まれているといいます」(組織委関係者)

 不安解消の材料となるはずのワクチンを巡っても、各地で不足が相次ぎ、赤坂御所のある港区でワクチン接種を完了した人は9.9%。天皇は7月6日に赤坂御所で1回目のワクチンを接種されたが、雅子さまは接種されなかったという。

「多くの国民よりも先に接種されることに抵抗があったのかもしれません。陛下は多くの賓客とお会いするためにやむを得ず早目に接種したのでしょうが、それでも2回目の接種は開会式には間に合わないスケジュールですから、苦渋の決断だったことがうかがえます」(宮内庁関係者)

 一方で、雅子さまのご体調を心配する声もある。

「7月8日には御養蚕納の儀に臨まれるなど、公務には精力的に出席されていますが、適応障害にコロナ禍への御憂慮が加わり、体調が芳しくない日もあるといいます。今後の接種は体調と相談しながら、となるのではないでしょうか」(別の宮内庁関係者)

 もう一つ遅れているのは、お引越しだ。天皇ご一家は9月に皇居内の新御所に引っ越される見通しだが、当初は3月の予定だった。

「コロナ禍で工事が遅れたのは事実ですが、雅子さまのご体調の波があるため、お引越しの準備が思うように進まなかった面もある。お代替わりに伴って、同じく工事をしている秋篠宮邸は、ご夫妻がたびたび現地に足を運んで指示を出されることがあったそうですが、天皇ご夫妻はそうしたことも一切ないそうです」(同前)

 お一人で開会式に臨まれる天皇の思いが滲むような変更が開会宣言に施された、とあるスタッフは証言する。

「五輪憲章では開催国の元首が読み上げる宣言は一字一句定められており、原文にはcelebratingとあります。JOCによる訳は『祝い』ですが、原案は『記念する』となった。訳の範囲内のギリギリの変更で、祝意を回避されたのでしょう」

 57年前、昭和天皇は「第18回近代オリンピアードを祝い、ここにオリンピック東京大会の開会を宣言します」と仰った。祖父とは違う文言で天皇は開会を宣言されることになる。

source : 週刊文春 2021年7月29日号

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