前々号でも少し触れたが、ABEMA地域トーナメント2026のオープンドラフトは、現役の永世名人資格者(谷川浩司十七世名人、森内俊之九段、羽生善治九段)の引きの強さが衝撃的だった。

 まず藤井聡太六冠を巡って5名の監督(その中の一人は私)が競合する中、羽生九段が当たりの紙を引き当てた。

 また、その裏で行われた伊藤匠二冠の争奪戦は、森内九段と畠山鎮八段が競合の末、森内九段が勝利した。

 ドラフトの再指名では、私はA級棋士の豊島将之九段を巡って戦ったが、競合の谷川十七世名人に敗北してしまった。トップ棋士のくじ運の強さが恐ろしい。

 さて関西将棋会館の1階売店には「ミニ棋士アクリルスタンド」のガチャ第3弾がある。出てくる棋士は藤井六冠、伊藤二冠、桐山清澄九段、福崎文吾九段、久保利明九段、私、高見泰地七段、上野裕寿六段の8名の内の誰かである。1回300円の気軽な運試しで、あの人気棋士のアクスタが当たるかも!? お勧めの商品だ。

 ある日、ガチャ登場棋士の福崎九段と将棋連盟職員が宣伝動画を撮っている場に出くわした。ちょうど良い。私も自分のアクスタでも当てようかな……。

 狙いは自分か藤井六冠。確率は8分の2だ。福崎九段が観ている横で、私は気合を入れてハンドルを回す。

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source : 週刊文春 2026年6月18日号