5月某日。久しぶりにスタートアップ経営者の皆さんと会食した。投資先を集めたVC部門の忘年会で、私は行けなかったけど、ビンゴか何かの景品に「藤田と豪華会食」と出したのを、未実施だったからだ。他にも有望な起業家を何人か誘ってもらい計10名。場所は、西麻布游玄亭の個室を私が用意した。

 スタートアップを取り巻く環境は目まぐるしく変わるから、最初は浦島太郎状態だったけど、話してるうちにすぐ感覚が戻っていった。起業家たちは相変わらず千差万別で、鼻息が非常に荒い人もいれば、堅実そうな人もいるし、論理的な人もいれば、感覚派の人もいる。調子がよさそうな人も、そうでなさそうな人もいる。共通するのはみんな生き残りに必死の形相で、客観的に眺めていると、自分もかつてはそっち側だったことを忘れてしまいそうになる。

 ただ、若い起業家に囲まれるのは、なんというか非常に心地が良かった。それぞれが成功を目指し頑張っている真っ最中で、その先にすでに到達して見える私に憧れや敬意を持って接してくれたからだ。簡単にいうと、この日のチヤホヤ度はMAXだった。

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source : 週刊文春 2026年6月25日号