脂質異常症とは、コレステロール等の数値がおかしい状態だ。実は、女性の患者数は男性の2倍以上。太っている人だけの病気ではない。そして放置すれば動脈硬化から、命にかかわることも――。コントロール術を学ぼう。
 

●肥満がなくても要注意、卵を食べ過ぎない

●悪玉コレステロールが更年期から急上昇

 生活習慣病の代表格である「脂質異常症」。治療を受けている患者数だけでも459万人(2023年の厚生労働省「患者調査」)に上り、疑いのある人も含めると50歳以上の2人に1人が該当するといわれる。にもかかわらず、自覚症状がないことや、太った人がなりやすいというイメージを持たれていることから軽視されがちな疾患だ。

「痩せている女性にも脂質異常症はみられます。とくに閉経前後の50代から発症者が急増します」

 こう指摘するのは、北里大学医療衛生学部の東條美奈子教授。

「以前は『高脂血症』と呼ばれていたからか、肥満やコレステロールが高いという面が連想されがちですが、これは正しくありません。脂質異常症は、血液中の脂質の値が基準値から外れた状態を指し、脂質が高い場合も低い場合も問題になります。患者数は女性が男性のなんと2倍以上です。放置すると、動脈硬化が進み、脳梗塞、心筋梗塞など命にかかわる病気につながる可能性があるので、早期に対策を講じることが必要です」

 

 東條教授の専門は循環器病の予防医学。心筋梗塞などの心血管病発症・再発予防の観点から、脂質異常症や肥満の治療や研究にあたっている。

 脂質が高すぎても低すぎても該当する脂質異常症とは何なのか、整理しよう。

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source : 週刊文春 2026年6月25日号