日本の夫婦はどうして、こんなにも「セックスレス」なのだろう。そもそも、ダメなことなのか。何をきっかけにどう誘って、あるいはどう断ればいいのか――。大反響だった前号特集を踏まえて、もっと深く考えてみた。
●妻の半数は「プラトニック志向」
●夫の嘆き「俺だってしたくない」
●自然な誘い方、傷つける断り方
●そもそもレスじゃダメですか?…他
1992年、あるテレビドラマが社会現象を巻き起こした。主人公は佐野史郎扮する“冬彦さん”。賀来千香子演じるヒロインと結婚するものの、新婚生活が始まっても、夫は一向に妻と夜の営みを行おうとしない――。TBS系『ずっとあなたが好きだった』だ。
主人公のマザコンぶりが強烈な印象を残したがゆえ忘れられがちだが、ドラマが描いたのは、結婚しても体の繋がりを持たない夫婦関係の歪み。第2話のタイトルは、ずばり「セックスしない夫」だった。
日本で初めて「セックスレス・カップル」という言葉が登場したのは、このドラマが放送される前年、91年のことである。
社会学者で東京大学教授の赤川学氏が指摘する。
「提唱したのは精神科医の阿部輝夫さん。翌年、あのドラマが大きな話題になったこともあり、セックスレスという概念が世に浸透していきました」
それから30年余、気づけば日本は、世界でも稀にみる「セックスレス大国」と化している。
◇
まずはその定義をおさらいしておこう。日本性科学会によれば、セックスレスとは、特定のパートナーとの間で「特殊な事情がないにもかかわらず、合意したセックスやセクシャルコンタクト(キスや裸の抱擁等)が1カ月以上なく、以後も長期で続くことが予想される場合」を指す。
「うちは1カ月どころじゃないんだけど……」
初回登録は初月300円で
すべての記事が読み放題
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
source : 週刊文春 2026年10月29日号
お気に入り記事