横浜市の副市長を務める平原敏英氏(62)が、カジノIR構想への参入を狙う業者から、2016年当時、度々高級料亭で接待を受けていたことが森功氏(ノンフィクション作家)の取材で分かった。森氏は業者側が後に参入計画を巡ってトラブルになり民事調停を行った際の資料を入手。そこには接待の詳細な記録や、費用を負担した際の領収書、その場で副市長から渡されたペーパーなどが含まれていた。それらをもとに取材した結果、容積率などに関する公表前の機密情報が漏洩されていた疑いが浮上した。
業者から判明しているだけで計4回、総額61万円の接待を受けていた平原氏は、当時、林文子市長の下で、カジノIR構想を取り仕切っていた。4人いる副市長の筆頭格であり、当時官房長官だった菅義偉首相とも携帯電話で直に連絡を取り合うホットラインを持つ人物だ。横浜市のプロパー職員で一貫して都市整備畑を歩み、課長時代に菅氏に見出され、“菅人事”により2016年4月に副市長に昇りつめたとされる。
業者側資料には2016年の春から秋にかけて少なくとも4回、高級料亭で平原氏を接待していたことが明記されている。
2016年3月2日、 計5人、170969円
2016年6月24日、 計6名、244252円
2016年9月6日、 計4名、90293円
2016年10月24日、計4名、104895円

特に6月の接待については、機密情報の漏洩が強く疑われる。業者側資料によると、ホテル計画に対する容積率の緩和措置によって、容積率が400%から1.5倍の600%まで緩和可能となることや、高さ制限60mが100mに緩和予定であることが伝えられたという。
平原氏を直撃すると、当初は「ぜんぜん覚えてない。会ったかもしれないけど」などと語っていたが、料亭の具体名をあげ、何度も接待を受けていたことをぶつけると表情を一変させた。
飲食代は「それなりの金を払っています」
「あ、そう、4回会っているの? ぜんぜん記憶ないな」
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source : 週刊文春 2021年9月2日号