タリバンが支配を復活させたアフガニスタン。かつてタリバン政権は、女性の就業を認めず、女子教育も禁止していました。今後も、同じような統治をするのではないかという不安が高まっています。
すでに首都カブールでは、ショーウィンドーなどに描かれた女性の顔が塗りつぶされたりしています。タリバンが命じたというよりは、「タリバンによって命じられる前に処置しておこう」という動きだったりもするようですが。
国営テレビの女性キャスターが出勤すると、「帰れ」と言われ、仕事ができなくなったという報告もあります。
タリバンの広報担当者は、「女性は働けるのか?」「報道の自由はあるのか?」といった海外の報道陣の質問に対し、「イスラムの教えの範囲内で」「イスラム法のもとで」という限定的な回答を繰り返しています。
これではどこまでの自由があるのか、はっきりしませんね。では、そもそも「イスラム法」とは、どんなものなのでしょうか。「イスラム法」は、「シャリーア」といいます。
基礎的なことから言えば、主権者の違いです。私たちの民主主義社会では、主権者は国民です。日本国憲法の前文には「ここに主権が国民に存することを宣言し……」と明記されています。主権者である国民の代表が議会で法律を作ります。
これに対して「イスラム法」では、主権者は神(アッラー)なのです。この世界を創造した唯一絶対の神が全てを決めています。すべては神の思し召しによって動きます。
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source : 週刊文春 2021年9月9日号