自民党総裁選への出馬に意欲を見せる野田聖子・幹事長代行(61)。その野田氏の夫・文信氏(54)は、元暴力団員だったことを一貫して否定してきたが、警察庁のデータベース上に過去に暴力団に所属していたと記録されていることが、「週刊文春」の取材でわかった。「暴力団個人ファイル」と題された文書を入手した。
「週刊文春」2018年8月2日号では、文信氏が「会津小鉄会」傘下の「昌山組」に所属する元暴力団員だったことなどを報じた。文信氏は元暴力団員だった事実はないなどとして、東京地方裁判所に発行元の文藝春秋を提訴。今年3月、東京地裁は、元暴力団員だった点について、真実相当性があるとする判決を下している。文信氏はこれを不服として控訴、文藝春秋も判決の一部を不服として控訴している。
野田氏が文信氏と結婚したのは、2011年1月のこと。以降、園遊会など公の場にも野田氏は夫を同席させてきた。
今回の出馬にあたっても、野田氏は文信氏に相談していたことを、「AERA」9月13日号のインタビューで明かしている。
〈改めて「家族に負担をかけることになるな」と思い、夫に「立候補していい?」と聞いた。夫は何の躊躇も無く「もちろん!」と答えてくれました。その言葉を聞いて、必ずやり遂げるぞとの思いが強まりました〉
警察庁の「暴力団個人ファイル」に文信氏の経歴が
一方、1992年に暴力団対策法が施行されて以降、厳罰化の方向で改正が重ねられてきた。2011年には全都道府県で暴力団排除条例が定められ、暴力団と頻繁に交際を行う密接交際者も取り締まりの対象となっている。
そうした中、暴力団への所属の有無が直接的に確認できるデータベースが、警察庁の「暴力団個人ファイル」だ。文信氏の経歴について、以下のように記載されている。
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source : 週刊文春 2021年9月16日号