昨年の雪辱を期す岸田文雄前政調会長(64)。「決められない男」からの脱却を図り、発信力を強化しているが、実は彼には「2つのアキレス腱」が――。
岸田氏が新型コロナ対策として掲げるのが、「健康危機管理庁」の創設だ。国・地方自治体の対応を統括し、担当閣僚を充てるという。コロナ対策の目玉公約だが、元官房副長官の松井孝治慶大教授はこう語る。
「新組織を作る必要性が全く理解できません。そもそも感染症対策は厚労省の所管。省庁横断的な課題は官邸が調整して対応すべきです。政治家が思いつきで新組織を作っても、充分に機能しない場合が多い。内閣府の外局が乱立し、16年には内閣府の機能見直しに関する法律が施行されたほどです。国家公務員の数も簡単に増やせず、新組織を作れば、職員の多くが併任になってしまう。一人当たりの業務は増え、霞が関のブラック化も一層進みます」
元総務官僚で政策コンサルタントの室伏謙一氏も懸念する。
「菅政権もワクチン担当大臣を設けましたが、官邸と担当大臣の間で、司令塔機能が分散し、かえって混乱に拍車がかかった。その二の舞になってしまいます」
一方、「2つ目のアキレス腱」はと言うと、
「岸田派(46人)だけは結束しているように見えますが、実は“温度差”が……」(岸田派関係者)
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source : 週刊文春 2021年9月23日号