中条きよしさんが、日本維新の会から今度の参院選に立候補するらしい。
中条きよしさんか、懐かしいなあ。最近は俳優のイメージが強いかもしれないが、私にとっては大ヒットをとばした二枚め歌手。
ホストっぽい、というとこれから政治家を志す方には失礼かもしれないが、おミズっぽいにおいは確かにある。ドキドキするほど色気をたたえた昭和の色男。
この方の大ヒット曲「うそ」なんか好きだったなあ。
ある人のエッセイを読んでいたら、
「日本の歌謡曲は、昔からジェンダーフリーである」
という面白い指摘があった。
男性が女心を歌い上げることがある、というのだ。女性の方も、男の意地や侠気を歌う伝統があった。美空ひばりさんの「柔(やわら)」とか、着流しで歌う水前寺清子さんの一連の歌。ズバリ「ああ男なら男なら」なんていうのもある。
そう、昭和のあの頃、一連の「おミズシリーズ」もあったっけ。これは男性歌手が、水商売の女性の心を表現する。おミズといっても、そこいらのスナックやバーではない、銀座の女性と私は推測する。中条きよしさんの「うそ」は、その代表作。
「折れた煙草の吸いがらで あなたの嘘がわかるのよ」
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source : 週刊文春 2022年5月19日号