週刊文春 電子版

少しのアップデートで見違えるメンズファッション|霜鳥まき子

似合う服だけ着ていたい 第19回

霜鳥 まき子
ライフ ライフスタイル

 父の日にちなんで、今回はメンズファッションの話を。

 今、私のスタイリングを受けていらっしゃるお客様の4割が男性です。創業当時は女性が大半でしたが、世の中の変化とともに、男性の割合が増えてきました。女性は、自分らしい装いや似合うものを求めて弊社にいらっしゃる方が多いですが、男性はビジネスや婚活などで「戦略」として服を活用したい方が多いのが特徴です。

 以前、海外での授賞式に出席する事になった若いお客様からのスタイリング依頼がありました。英語でのコミュニケーションに懸念があり、「服装だけでも」とのことだったので、黒紋付き羽織袴での登壇を提案。和服は全く念頭になかったようでビックリされていましたが、授賞式を終えてすぐに「沢山の人から一緒に写真を撮ってと声をかけられ、ビジネスに繋がりましたよ!」と興奮気味なメールを頂きました。装いがコミュニケーションの不安を払拭し、自信をくれた良い例かなと思っています。

 最近は、私の担当税理士さんもスーツからジャケパン(ジャケット+パンツ)スタイルになり、ビジネスシーンでスーツがマストの企業も減ってきました。ただメンズ服はカラーや形のバリエーションが少ないので「サイズと素材」の良し悪しがバッチリ出てしまいます(ある大物俳優が「だらしない役」を演じる際、衣装さんにお願いしたのが「2サイズ大きいスーツ」だったそうです)。また体型の変化があると、レディースよりも顕著に着られるものが限られてきます。

 でも逆に、バリエーションが少ないので、服を購入するショップを変えたりするだけで、若々しさや大人の色気が出たりとガラッと印象が変わるのがメンズファッション。厳選するには、なかなか難しいかもしれませんが、よく行く百貨店のフロアの中だけでも一番体が綺麗に見えるジャケットを探してみてください。同じジャケットやパンツのはずなのに、ブランドによって肩の作りがしっかりしていたり、ウエストの絞りが大きく着丈が長かったりと、全く違います。

 そしてアップデート率が低いのが、「素材と着方」「ベルトのチョイス」。細身のパンツは脚がキツそうと敬遠している方にポリウレタン混のパンツをご試着頂くと「え! 楽!!」とビックリされる事も。また昔流行った懐かしいバックルや傷んだままのベルトを着けている方を見ると勿体無いと感じてしまいます。

「人の服なんて気にして見た事ない」という男性も多いのですが、カジュアルが苦手な方は特に、春夏に1回・秋冬に1回くらいはメンズファッション誌をさらっと見てみると、襟の形やパンツの形・着丈にその時その時の変化を感じると思います。また、女性は何気なく同僚の服を比較して見ていたりするので、奥様や彼女の「こういうのを着てみたら」という意見を取り入れることで、今をキャッチできるかもしれません。

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source : 週刊文春 2022年6月23日号

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