人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
「次の挑戦者は京都市北区から来てくれた高校2年生、三浦純君。歌うはオリジナル曲で『親友』。それではどうぞ!」
司会者に紹介され僕は持参した譜面立てをステージに置き、作詞ノートをめくる。そして、首から下げたハーモニカホルダーを口元に寄せ、
「それでは聞いて下さい」
と、ギターを掻き鳴らす。
「涙なんかいらんと言ったじ(注(1))ゃろ/こんな別れに/時は永遠(とわ)の旅人って/誰かも言ったっけ/君とは本当の意味での/あ(注(2))ぁ、親友だったのかもね/お(注(3))いらの心は風に冷え/とどまる所も知らないよ♫」
“プヒィ〜プヒィ〜♫”
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source : 週刊文春 2022年7月14日号