人生の3分の2はいやらしいことを考えてきた。
記者会見は今や、政治家や企業の謝罪会見のイメージが強いけど、あれはいつ頃だったっけか、僕が漫画家としてデビューした年と同じだから’80年。思い出すだけでも股間がズキズキ疼いてしまう記者会見があった。
僕はそれをエロ本の映画紹介ページで見たんだ。
作品名は『団鬼六(だんおにろく) 白衣縄地獄』。しかし、それは平安時代の僧侶・源信が著した“往生要集”に登場した地獄という概念とはちと意味合いが違う。いわゆるSMものなのである。
前年、日活ロマンポルノ界で“SMの女王”と呼ばれた谷ナオミさんの惜しまれる引退があり、本作は心機一転、これが初主演となる麻吹(まぶき)淳子さん(MJ)が抜擢された。だから、この記者会見は二代目SMの女王襲名披露も兼ねていたのだ。
冠に付く“団鬼六”はSM文豪で、かつこの映画の原作者。Official髭男dism(ヒゲダン)よりずっと昔から、オニダンで通ってる(嘘だけど)。
そんな団さんは「谷ナオミがマリリン・モンローなら、麻吹淳子はイングリッド・バーグマン」との名言を残しているが、今の人には“わかるかなぁ、わかんねぇだろうなぁ”(BY松鶴家千とせ)。
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source : 週刊文春 2022年7月21日号