ロシア軍のウクライナへの軍事侵攻は、その後どうなっているのか。日本での報道が少なくなったのは、参議院選挙や安倍晋三元首相への銃撃などがあったから。
それは、その通りなのですが、ウクライナ軍が苦戦しているのも事情の一つのように思えます。
今年の2月、ロシア軍がウクライナに本当に侵攻したときには、多くの人が驚き、ロシアに対する怒りを抱きました。このとき「ウクライナ軍が善戦」というニュースが入ってくると、私たちはこれを“嬉しいニュース”として受け止めていなかったでしょうか。ウクライナ軍に配備された対戦車ミサイル「ジャベリン」が大戦果を上げていると報じられました。あるいは、「ロシア軍の戦車は設計に欠陥があり、攻撃を受けると、砲塔が簡単に吹き飛んでしまう」という解説が流れたりしました。
ここには「強大なロシア軍に健闘する弱小ウクライナ軍」というイメージが投影されていたように思えます。でも、冷静に考えてみてください。ロシア軍は、極めて旧式な戦車まで含めると、実に2万両を所有しています。1基が1000万円以上するジャベリンで戦車を破壊していったとしても、どれだけロシア軍の戦力を減らすことができたのでしょうか。
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source : 週刊文春 2022年8月4日号