「噺家は一生現役。具合が悪くなければ高座に上がります。使ってくれるところがあるんなら、いつだってどこだって出ますよ」
そう力強く語るのは落語家・九代目桂文楽師匠だ。83歳を迎えた今も、高座への出演を続けている。
「82歳のとき、脊柱管狭窄症になって、左足のふくらはぎの横の辺りが痛くなっちゃって、今も歩くのが大変。それ以外に変化はありません。噺家の商売は高座にあるわけだから、お客さんに高座で喜んでもらう方法を考える。そういう毎日だから、健康法なんて考えたことない。ただ、よく『お元気ですね』とは言われます。『長生きするのも芸のうち』ってね。これは先代の師匠(八代目桂文楽)がよく言っていた台詞です。先代が歌人の吉井勇先生から贈られた言葉だと聞いています」
大のゴルフ好きで有名な文楽師匠。それが足腰の維持に役立ったという。
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source : 週刊文春 2022年8月18日・25日号