高級家具「カッシーナ」社長交代の裏に“パワハラ騒動”

髙橋洋二会長、森康洋前社長が小誌に語った「それぞれの言い分」

「週刊文春」編集部

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 ギラギラと真夏の太陽が照りつける7月。高級家具ブランド「カッシーナ」日本総代理店の代表取締役会長・髙橋洋二氏(79)は、一人の外国人を伴い、ふらりと本社オフィスを訪れた。髙橋氏はふだん、めったに姿を現さない。いぶかしがる社員たちに対し、彼はおもむろにこう言い放った。「この方が、カッシーナの次期社長です」。突然のアナウンスは、当時の代表取締役社長だった森康洋氏(67)が不在の間に起こった出来事だった。

 カッシーナは1927年、イタリアでチェーザレとウンベルトのカッシーナ兄弟によって設立された。1957年に発表された超軽量チェア「スーパーレジェーラ」を皮切りに名作を数多く送り出し、有名建築家のル・コルビュジエやフランク・ロイド・ライトらがデザインした家具を製造・販売する権利も取得。モダン家具メーカーの草分け的存在として世界で知られ、インテリアとして数多くの製品が、ニューヨーク近代美術館の永久所蔵品となっている。

 日本総代理店である「カッシーナ・イクスシー」(以下カッシーナ社)の前身企業は1980年に設立。1997年には資本提携により、髙橋氏が率いるユニマットグループの傘下に入った。2003年にはジャスダックに上場を果たし、現在も東証スタンダードに上場している。東京のほか、名古屋、大阪、福岡と日本各地に拠点を持ち、インテリアファンを魅了してきた。

東京・外苑前にある「カッシーナ」

業績回復のために高橋会長が迎えたのが森社長だった

 しかし、そんな一流ブランドも常に順風満帆というわけにはいかない。2008年のリーマンショックのあおりを受け、2010年の決算では営業利益が3000万円の赤字となり、売上高は前年比86.3%と降下。早急な業績回復を目指し、ユニマットグループの総帥であり、カッシーナ社の会長も務める髙橋氏が三顧の礼をもって新社長に迎えたのが森氏だった。

 経済誌記者が森氏について説明する。

「慶応大学法学部時代は体育会ラグビー部に所属。アパレル企業の『レナウン』に入社し、執行役員を務めた後、インテリアショップの『アクタス』で代表取締役を務めています。学生時代にはスポーツジャーナリストになりたいと、スポーツ誌『ナンバー』の記者に応募したこともあるそうです」

森康洋氏

 一方の髙橋氏とはどんな人物なのか。

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source : 週刊文春

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