世の中には自分とそっくりな顔の人が3人はいるという。でも、まったくの“生き写し”の自分が現れたら、そのときはご用心。それはドッペルゲンガー(自己像幻視)と言って、“死の前兆”なのだそうだ――。

 今回は、そんな室町時代のドッペルゲンガーのお話。ご登場いただくのは、前回の足利義教(よしのり)の子で、室町幕府八代将軍の足利義政(よしまさ)である。

 足利義政といえば、政治に嫌気が差して弟義視(よしみ)に将軍職を譲る約束をしておきながら、実子義尚(よしひさ)が生まれたら、その約束を反故にしようとして、応仁の乱の原因を作ったとされる人物である。また、正室日野富子の尻に敷かれ、最後は夫婦ゲンカのすえに政務を放り出して、隠遁(いんとん)した“恐妻家”としても知られている。

 なお、そのとき隠遁先として京都東山に建てられたのが、後の銀閣寺で、義政はそこの建築、書画、庭園などを趣味空間として演出し、東山文化を花開かせた。そのため彼については、政治家としてはともかく、新興芸術の支援者としての文化面の功績を高く評価する意見もある。

初回登録は初月300円で
この続きが読めます。

有料会員になると、
全ての記事が読み放題
コメント機能も使えます

週刊文春電子版に超おトクな3年プラン59,400円が登場!月額プラン36ヵ月分と比べて19,800円、年額プラン3年分と比べて6,600円おトク!期間限定12月2日(月)まで!

キャンペーン終了まで

  • 月額プラン

    1カ月更新

    2,200円/月

    初回登録は初月300円

  • 年額プラン

    22,000円一括払い・1年更新

    1,833円/月

  • 3年プラン

    59,400円一括払い、3年更新

    1,650円/月

    オススメ!期間限定

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

有料会員になると…

世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 解説番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る
  • 0

  • 0

  • 0

source : 週刊文春 2022年10月20日号