▶︎60代 ガンを防ぐ、肌を守る、女性の閉経対策
▶︎70代 筋肉を落とさない、心筋梗塞、認知症を防ぐ
▶︎80代 太っていい、塩分気にしない、フレイルが最凶
徐々に衰えていく体。60代と80代では、人間の体は大きく変化する。同じ食事を摂り続けることは、リスクにも直面することになる。年齢に合わせた食事との向き合い方とは。
60代
60代は、まず自分の体への認識から変えて欲しいと話すのは、名古屋学芸大学健康・栄養研究所所長の下方浩史教授だ。
「60代は『高齢者』ではなく自分を『中年』と考えて食習慣を考える必要があります。飲み過ぎ食べ過ぎの人は、肥満に注意した方がいいでしょう」
中でも女性は、50代頃から閉経によって体の変化が始まるが、影響が顕著に表れるのが60代だという。そこにリスクが潜んでいると下方教授は指摘する。
「女性ホルモンには動脈硬化を予防すると共に、骨を強くする2つの効果があります。しかし閉経によって女性ホルモンの働きが悪くなると、原料であるコレステロールの値が上昇してしまう。コレステロール値の上昇は動脈硬化に直結します。さらに女性ホルモンの減少によって、骨ももろくなってしまいます」
骨粗鬆症は、骨折や転倒の原因となる。1300万人の患者のうち4分の3が女性。下方教授は、対策として乳製品と豆類をすすめる。
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source : 週刊文春 2022年12月8日号