自国が他国から軍事攻撃を受けたら、反撃のために相手国を攻撃する。当然の権利であるはずなのに、これまでウクライナにはそれが認められなかった。そんな不条理に耐えかねたのか、遂にウクライナがロシアの内陸にある基地への攻撃を始めました。
今月5日、ロシアの首都モスクワの南東約200キロに位置するリャザン州の空軍基地とロシア南部サラトフ州の空軍基地で爆発が起きました。ロシア国防省は、「ウクライナ軍のドローンによる攻撃を受けた」と発表しましたが、爆発には触れていません。その代わり、サラトフ州の基地では「ウクライナ軍のドローンを撃墜した際、落下した破片で軍用機の表面に傷がついた」と説明しています。
この説明では、損害が極めて軽微なように思えますが、いまは宇宙からすぐに確認できる時代。イスラエルの民間会社の衛星写真によると、ロシア空軍の戦略爆撃機が大きな損傷を受けています。それを「表面に傷がついた」と発表するところに、ロシアが受けた衝撃がわかります。
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source : 週刊文春 2022年12月22日号