出場機会に恵まれない選手の移籍活性化を目指した現役ドラフトが12月9日に行われ、12人の“未完の大器”の移籍が決まった。

 各球団が指名対象となる選手を2人以上リストアップ。12球団が必ず最低1名を獲得するシステムの新制度は、戦力外に近い選手の出し合いになるのではとの危惧もあった。しかしフタを開けてみると、予想外の“大物”の移籍が実現し、初の試みは一定の成果を得たと言えそうである。

 中でも注目を集めたのが、楽天・オコエ瑠偉外野手(25)の巨人移籍だった。

今季の出場はわずか6試合だった

 ナイジェリア人の父と日本人の母を持つオコエは、高い身体能力で関東一高時代から注目を集めた選手だった。2015年の夏の甲子園大会では史上2人目となる1イニングで2本の三塁打をマーク。チームの準決勝進出の原動力となり、その年のドラフト1位指名で楽天に入団した。

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source : 週刊文春 2022年12月22日号