「謝んなさいよッ。心込めて謝れば許すからッ!」
小誌記者を手厳し〜く叱りつけるのは、“コロナの女王”こと岡田晴恵・白鴎大教授(58)である。
国立感染症研究所の元研究員の岡田氏は、昨年春から民放各局でコロナ問題を解説。歯に衣着せぬ発言がお茶の間の支持を集め、ピーク時は一日に3〜4本の番組をはしごするほどの売れっ子に。昨年の「上半期TV番組出演ランキング」では有名タレントを抑え、女性部門トップに輝いた。
ところが――。
「昨年9月以降、テレビ出演が激減。今年4月現在は週1〜2回程度になっています」(民放スタッフ)
現在、何をしているのか。本人を直撃すると、あっけらかんとこう話すのだった。
「前が異常でしょ。私はタレントになるつもりはないし、大学の講義やゼミ生の卒論、顧問をしている野球部の感染管理とか色々あるのよ。テレビに出ないからって暇なわけじゃないの」
岡田氏を巡っては多忙の中での“激痩せ”を心配する声が相次いでいた。その原因についてこう語るのだ。
「17キロも痩せちゃったわよ! もう“文春ダイエット”っていわれたよね〜」
小誌は時の人となった岡田氏の人物像に迫るべく、昨年3月以降、感染研時代の「禁断の師弟愛」や「論文データ捏造」などの疑惑を報じてきた経緯がある。
――えっ小誌のせいですか。
「そう。反省してね。痩せてキレイになったなんていう記事もあったけど、全然、ダイエットなんかしてないんだからッ!」
――だ、大丈夫ですか?
「ダメだったから、17キロ痩せたんだろッ!」
そして、冒頭のように謝罪を要求するのだった。一方、最近の活動については、
「(出演が減った)昨年9月はみんなGoTo(トラベル)とかを使っていて、コロナ報道も落ち着いた頃よ。私も文春の記事で信用がなくなって。まあ、これは嫌味だけど(笑)。でも、冬がヤバいってことは、わかっていた。変異ウイルスも海外で出てきたし、医療が持たなくなるなと……」
そんな危機感の中で書きあげたのが、昨年12月に上梓した『新型コロナ自宅療養完全マニュアル』だ。
「今の第四波でも自宅療養者が増えている。改めてこの本を書けてよかったなと。去年の秋は寝ないで執筆してた。私、2003年からずっと本を書いてるからね」
――最初の本は感染研時代の上司との共著ですよね?
「そう。共著が出たから不倫だなんて言われたけど、そんなんじゃないから!」
岡田氏は4月12日放送の「徹子の部屋」(テレ朝系)で作家・向田邦子への憧れを語るなど“本の虫”を自称する。読書熱に火をつけたのは、ドイツの児童書『小さい魔女』だという。

――どんな話なのか?
「小さい魔女は年一度の魔女の祭典に参加したいんだけど、127歳とかで若いから参加資格がないのよ」
――若い?
「魔女の世界では500歳とか600歳とか普通よ」
小さい魔女は祭典にこっそりと参加するが、ボスたちに見つかってしまう。
「そこで『来年、私がもっといい魔女になったら、祭典に呼んでください』って直談判して、1年間猛勉強するの。小学3年の時に読んで読書に目覚めたのよ」
岡田氏は児童書も著しており、魔女を扱った作品が目立つ。小誌は「岡田氏の自宅天井に魔女の人形が複数吊り下げられている」という知人証言も報じた。
――魔女マニアですか?
「全然違うよ。あれ、窓からのぞいたんでしょ!」
――してませんよ。
「魔女をモチーフにした作品を書いたから、友達がたくさん送ってくれただけ。ドイツでは家内安全のお守りなの。まあ、ドイツ留学していたから、もともと魔女の人形持っていたけどね」
――コロナも魔女の力でどうにかなれば……。
「だから魔女関係ないから。岡田は魔女だって書こうと思っているんでしょ!」
そう怒りつつ、顧問を務める野球部の応援に「今度一緒に行こうよ」と記者を誘うのであった。
source : 週刊文春 2021年5月6日・13日号