人生に降り積もるような孤独感、理解されないし、し得ない寂しさ、なにもかもが違う相手を想う切なさ、その上で信頼したいと思える相手のいる喜び。『夏目友人帳』には人が誰かと共に生きていくことで生まれる心の動きがぎゅっと詰まっている。だから、読むたびに胸が締め付けられて、そのくせじんわり温かくなって、この作品からしか得られない感覚にいつまでも浸っていたくなるのだ。
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source : 週刊文春 2023年1月26日号