志村けんさんの「お前、おもしれえな」の言葉が、コントへの扉を開いてくれました。|いしのようこ

新・家の履歴書 第821回

中川 明紀
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(いしのようこ 女優。1968年、兵庫県生まれ。85年にアイドル歌手としてデビュー。その後、女優として活躍し、『志村けんのだいじょうぶだぁ』などのコント番組でも人気を博す。木曜時代劇『銀二貫』、連続テレビ小説『てるてる家族』『おちょやん』など話題作への出演多数。)

 

 引っ越しが好きで以前は数年ごとに転居していました。気分転換だったり、犬を飼うためだったり、理由はさまざま。ファンの方に知られてやむを得ず、ということもありましたね。

 でも、振り返ってみると家はその時の自分を表していたように思う。年を重ねるにつれて物事の見方が変わっていくように、家との付き合い方も変わっていきました。

 1985年にアイドル歌手としてデビューしたいしのようこさん。その後、1987年からコント番組『志村けんのだいじょうぶだぁ』にレギュラー出演し、コメディエンヌとしても人気を博した。
 いしのさんは1968年に、高級住宅地として全国的に有名な兵庫県芦屋市で生を受けている。

 生まれ育った家は大きかったです。というのも父がビーズ製ハンドバッグの製造会社を経営していて、自宅に会社が併設されていたんです。2階建ての和洋折衷の家で1階は事務所や工房、2階は私たち家族の居住スペースに商品の展示室と全部で10部屋以上ありました。敷地内には枯山水の日本庭園とバラが咲く洋風庭園があり、中庭の池では鯉が泳いでいた。職人さんたちが出入りしていてお客さまも多く、活気のある家でした。

 ただ、私は、お客さまに挨拶する時も母の後ろから顔を覗かせるような内気な性格。生まれつき体が弱くて幼稚園も休みがちでした。だから工房の余ったビーズでネックレスを作って遊ぶことが多かったかな。

 そんな私の一番の友達がセント・バーナードの「バズ」でした。100キロを超える大型犬で、よく一緒に庭で遊んだり、お昼寝する時はバズのお腹を枕代わりにしたり。いつもそばにいてくれる頼もしい存在でした。

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source : 週刊文春 2023年3月9日号

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