元ジャニーズJr.のカウアン・オカモト氏(26・当時は岡本カウアン名義)が4月12日、日本外国特派員協会でついに記者会見するなど、拡大を見せるジャニーズ性加害問題。「週刊文春」は過去5週にわたり、1980年代、1990年代、2000年代に性加害に遭ったと証言する7人の元ジュニアたちを取材してきたが、今回、カウアン氏と酷似した体験を告白する、同世代の8人目の証言者が現れた。
20代後半のD氏。彼は2000年代後半にジャニーズJr.として活動、現在は退所している。
ジャニー氏の「推し」になるために性的な接触を試みる
D氏らはジャニー氏の渋谷区内のタワーマンションの自宅を「マンション」、プールのある別宅のビルを「プール」と呼んでいた。
「まずはプールに行く段階があった。そっちはジャニーさんがあまり興味なくても紹介制みたいな感じで呼べる。鍵を渡されている子が、ジャニーさんに電話し、『今日、〇〇とプールに行ってもいいですか?』と聞く。機嫌が悪いと『誰、それ?』となってダメなんですが、うまいこといくと『いいよ』と。行ったら単純に楽しい。中高生だし、友達と遊んで夜泊まれて」
彼はオーディションを経てジュニアとなったが、仕事はコンサートのバックダンサーくらい。ジュニアの中から選抜されるテレビ出演の機会はほぼなかった。レッスンに通い続けても、機会はなかなか訪れない。
「なんで自分、頑張っているのに、推されないんだろうと。そういうときに突然現れたような子がポンってマイク持ったり、最前列で歌っていたりするのを見ると、思考回路が……」
高校生になったD氏にとって、それは社会構造の一端を見た思いだった。
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source : 週刊文春 2023年4月20日号