スポーツベッティングを解禁せよ

三木谷浩史「未来」 第88回

三木谷 浩史
エンタメ 社会 マネー スポーツ

 僕は、日本のスポーツ産業を盛り上げるための大きな策の一つとして、規制を緩和すべきではないかと思っている分野がある。

 それは「スポーツベッティング」を国の施策とすることだ。

 今では十分市民権を得たサッカーくじの「toto」のように、しっかりと振興していけば、今後の地方の経済や社会に大きく貢献する流れを作れる可能性があると思う。

サッカーくじの「toto」は2001年にスタート

 プロスポーツは、多くの人々を熱狂させるエンターテインメントの強烈なコンテンツである。今年のWBCの盛り上がりがそうであったように、一流の選手たちがフィールドでしのぎを削り、様々なドラマが生まれるプロセスには唯一無二の魅力がある。

 ただ、その力を産業としてとらえていく明確な視点が日本には欠けている。

 例えば、日本のスポーツ界は「外」に目を向けて、積極的に発信する戦略を持たなければ衰退してしまうという危機感を、僕は持っている。だからこそ、繰り返し言ってきたように、外国人選手枠をもっと緩和することで、海外市場へのコンテンツの発信力を上げる施策を強化する必要がある。日本では今後、人口が急速に減少していくのだから、縮小していくマーケットを広げるアイデアを考えていかなければ、スポーツが産業として成長することは難しい。

 そのような中、世界中でスポーツ観戦の人気をドライブさせているのが、スポーツベッティング解禁の流れだ。

 世界で最も知られているスポーツベッティングは、1960年代からイギリスで政府公認となった「ブックメーカー」だろう。イギリスではサッカーのプレミアリーグをはじめ、様々なスポーツの試合が賭けの対象になっており、それを政府が公認してきた歴史を持っている。

次のバッターが打つか

2カ月99円で
この続きが読めます。

有料会員になると、
全ての記事が読み放題

2024GW 特大キャンペーン 誰でも月額プラン最初の2ヶ月99円 4/24(水)〜5/7(火)10:00
  • 月額プラン

    99円/最初の2カ月

    3カ月目から通常価格2,200円

    期間限定

  • 年額プラン

    22,000円一括払い・1年更新

    1,833円/月

※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。

有料会員になると…

世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!

  • スクープ記事をいち早く読める
  • 電子版オリジナル記事が読める
  • 解説番組が視聴できる
  • 会員限定ニュースレターが読める
有料会員についてもっと詳しく見る
  • 0

  • 0

  • 0

source : 週刊文春 2023年5月18日号

無料ニュースレター登録はこちら

今すぐ登録する≫

期間限定キャンペーン中!月額プラン2カ月99円

今すぐ登録する≫