高度医療と安全体制が崩壊して、存続の危機に立っている東京女子医科大学。国内トップレベルの医師に約束していた金額分の給与支払いを拒み、退職に追い込むなど不可解な対応が目立つ。
その一方で、岩本絹子理事長は自身の側近2人に破格の給与を与えるため、違法な契約を交わしていた可能性が浮上した。学内でかねてから問題視されていた謎の側近2人の正体、そして新たに判明した「疑惑のカネ」についてお伝えする──。
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総額1億円の契約と深く関係している側近XとY
2019年10月、ホテルオークラで500人を超える招待客が集まり、岩本絹子氏の理事長就任祝賀会が盛大に行われた。その時に撮影された集合写真には、当時、自民党の幹事長として強い影響力を持っていた二階俊博氏がまるで守護神のように岩本理事長の横に鎮座している。
その斜め後ろに立つ黒いドレスの女性は、宝塚歌劇団の月組トップだった彩輝なお氏(当時の芸名:彩輝直)だ。無名時代から、岩本氏が熱烈なファンとして応援してきた女優である。
隣は同じく宝塚歌劇団で活躍していた彩輝氏の実妹で、その夫は株式会社ケネス&セルジオ(以下、ケネス社)の取締役を務めている。そして、岩本氏が理事長になった翌年、ケネス社は女子医大と総額1億円超の契約を結んだ。
その総額1億円の契約と深く関係してくるのが、元宝塚スター姉妹の背後に立つ、女性の「側近X」と青いネクタイを締めた男性の「側近Y」である。
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source : 週刊文春