遂に“木原事件”が動いた。木原副長官の妻X子さんの取調官だった佐藤誠元警部補が会見を開いたのだ。「事件性なし」と主張し続ける警察の矛盾、再捜査の行方、木原氏の“議員特権”――小誌だから書ける事件の全て。
▶実名告発 警視庁取調官が遺族に語ったこと
▶現役刑事も告白「捜査が止められた訳を聞きたい」
▶「これは殺人」最大根拠は凶器から滴り落ちた血
▶ボサボサ頭、無精ひげ 木原副長官異変アリ
▶「遺体を移動させたのは誰か?」捜査メモ独占入手
▶自民幹部が小誌に「疑惑のナイフ」「副長官失格!」
約1時間にわたる記者会見を終えた警視庁捜査一課殺人犯捜査第一係の佐藤誠元警部補は、煙草を1本燻らせると「俺のこと、待っているんだろ」と呟き、忙しなく文藝春秋本社ビル4階の応接室に向かった。
彼の到着を待ち侘びていたのは、安田種雄さん(享年28)の両親、長姉、次姉の4人。佐藤氏が応接室のドアを開けた瞬間、中央に座った母が堰を切ったように涙を流し、「ありがとうございました」と声を震わせる。
佐藤氏「取調官の佐藤です。捜査の基本はやっぱり被害者なんですよ」
長姉「そう言っていただいて、本当に心が楽になりました。そういう対応をされたことがないので」
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source : 週刊文春 2023年8月10日号