彼女は最近、20歳の頃を思い出している。

　心の底から憧れていた監督からの出演オファー。感動するほど嬉しかった。与えられたのは、これまで演じてきた清楚なキャラとは真逆のオレンジ色に髪を染めたギャルの役。自らに付き纏う清純派のイメージに辟易していた彼女には、むしろ“天啓”に思えた。

　刺激的で本当に楽しかったフランスでの日々。それでも、撮影中に「事務所に裏切られた」と感じたこともあった。「どうしてそんなことを……」。途方に暮れ、涙を流す彼女を救ったのも、憧れの監督だった。

　製作発表会見。彼女は再び涙した。大粒の涙は約10分間止まらなかった。それをメディアは情緒不安定と書き立てた。あの時は本当にショックだった。

　あれから、ずっと、何度も女優を辞めようと考えていたけど、辞めさせてもらえなかった。

　でも、今回は――。

1. TOP
2. エンタメ
3. 直撃に「鳥羽さんとの将来は…」広末涼子（43）「噓と真実」