ドンを囲む鉄板焼き謀議、“錦の御旗”昭恵夫人の奪い合い、互いを陰で腐す5人衆“偽りの盃”、そして塩谷に裏切られた下村は小誌に――。
安倍晋三が凶弾に斃れて364日目だった。
7月6日夜、皇居を望む丸の内のパレスホテル東京に政治家たちが足早に入っていく。向かった先は、予約困難な店として知られる「鉄板焼 濠」。この日、行われたのは、8日後に86歳を迎える元首相・森喜朗の“誕生日会”だった。
和をテーマにしたプライベート感漂う個室では、客の目の前で料理人が鉄板で肉を焼いている。横一列のカウンター席の中央に陣取ったのは森、その左側には国対委員長・髙木毅(67)、政調会長・萩生田光一(60)、右側には参院幹事長・世耕弘成(60)、官房長官・松野博一(60)、経産相・西村康稔(60)。それぞれが政権の要職に就く、安倍派の「5人衆」が勢揃いしていた。
現在も週3回、透析治療に通う森だが、食欲は旺盛だ。150グラムのステーキを平らげ、ハイボールをお代わりする。いつまでも気になるのは派閥のことだ。
「なかなか、纏まらないな。どうにかならんのか」
自らの本音に蓋をしつつ、今なおオーナー然として振る舞う森の言葉に相槌を打つ5人衆。派の正式名称は清和政策研究会だが、この名称になったのは、森が会長だった1998年。彼らにとってドンの言葉は重い。宴は2時間前後に及び、お開きとなった。
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source : 週刊文春 2023年9月7日号