今シーズンを振り返って、気になるのはワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の“後遺症”だ。
ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平投手(29)も、シーズン終盤に右肘靱帯の損傷が見つかり2度目の手術に踏み切った。ケガの背景にはエンゼルスの管理体制もあったが、調整期間も短いままに、通常より1か月近く早くフルスロットルで投げたWBCの影響も否定はできないところである。
大谷だけではない。日本球界を見回しても大会中にトレーナーの施術で腰を痛めた広島・栗林良吏投手(27)はもとより、開幕後には阪神の湯浅京己投手(24)、オリックスの宇田川優希投手(24)、ロッテの佐々木朗希投手(21)に巨人の大勢投手(24)らが続々と戦線離脱。WBCは投手にとって、かなりの負担を強いる戦いだった。
そこで注目されるのが、WBC出場を回避したニューヨーク・メッツ、千賀滉大投手(30)の活躍である。
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source : 週刊文春 2023年10月12日号