セ・リーグの阪神に続いて、パ・リーグもオリックスが2位に14.5ゲームの大差をつけてペナントレースのゴールを駆け抜けた。

 2019年から2年連続最下位に沈むどん底のチームだったが、21年にリーグ優勝を果たすと、そこから3連覇。最下位からの3連覇は史上初の快挙である。

 そこで注目されるのが中嶋聡監督(54)のマネジメント力だ。現役時代は二番手捕手時代も長く、あまり華々しい球歴はない。いわゆる“ジミ監”の一人だ。ところが指導者としては、若手を積極的に登用してチームの若返りを進めながら、しっかりその若い力を戦力として仕立て上げてきた。采配面でも顔色ひとつ変えずに、思い切った作戦をシレッと敢行できる。そういう胆力に裏打ちされたチームマネジメントが間違いなくオリックスという若いチームを一気に最下位から3連覇へと押し上げる力となったのである。

 そこで対照的なもう一人の“ジミ監”の去就が注目されている。シーズン最終盤のいま現在もロッテ、楽天と三つ巴のAクラス争いを演じているソフトバンク・藤本博史監督(59)だ。

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source : 週刊文春 2023年10月5日号