「多くの劇団員が宝塚を受験した」株式会社OSK日本歌劇団に「『ブギウギ』効果」「ハラスメント対策」「90%超の有利子負債」を直撃した!

「週刊文春」編集部

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 趣里の熱演もあって大人気のNHK連続テレビ小説『ブギウギ』は、“ブギの女王”笠置シヅ子の半生をモデルにした物語だ。その笠置を生み出したのが、昨年で創設100周年を迎えた現在の「株式会社OSK日本歌劇団」(大阪市中央区)。ドラマ序盤でも、OSKの翼和希(年齢非公表)が、男役トップスター・橘アオイを演じ、大きな話題を呼んだ。同じ関西発祥の宝塚歌劇団がイジメ問題に揺れる中、注目を集めるOSKとは一体、どんな劇団なのか。取材を申し込んだところ――。

スズ子らの教育係・橘アオイ役(NHKのHPより)

 OSKは1922年、松竹楽劇部として結成された。『ブギウギ』でも取り上げられたラインダンスは劇団の名物で、往時は『歌の宝塚、ダンスのOSK』と称されたほど。松竹からの独立を経て、1971年には近畿日本鉄道グループの子会社となった。だが、宝塚は「ベルサイユのばら」などのミュージカル化で大ヒットを飛ばして人気を築いていったのに対し、OSKは低迷の一途を辿っていく。

 2002年には、親会社・近鉄からの支援打ち切りに伴う解散が発表された(2004年には大阪近鉄バファローズも同様に解散し、あやめ池遊園地と近鉄劇場も閉鎖した)。ただ、劇団解散後も団員は存続運動を行い、2003年、残った団員全員を株主とする「株式会社OSK存続の会」が設立される。ただ、赤字経営からは抜け出せず、自主再建を断念し、2007年に事実上倒産。その後、大阪府吹田市のイベント企画会社に事業譲渡され、2009年から独立して運営を続けてきた。

翼和希も現役トップスターも“宝塚落ち”だった

 この時期に入団したのが、『ブギウギ』に出演した翼だ。高校卒業後の2011年、OSK歌劇団研修所に入所。ただ、彼女の“本命”はOSKではなかった。

「中学時代はバレー部でしたが、演劇部だった姉が持っていた宝塚のビデオにハマり、すっかりヅカファンに。それで宝塚を受験したのですが、本人曰く『縁が無かった』そうです。実は、OSKには“宝塚落ち”が多い。翼の6期先輩で、現在の男役トップスターである楊琳(ヤンリン)も宝塚に落ち、OSKに入りました」(OSK関係者)

男役トップスターの楊琳(OSKのHPより)

 翼は研修生を経て、2013年にOSKに入団。同劇団での楽曲制作に携わってきた作曲家の奥村健介氏が言う。

「楊琳君は『OSKの宝が入ってきた』と思ったそうです。とにかく歌もダンスも芝居も素晴らしかった。それでいて本当に真面目。毎年恒例の演目『春のおどり』でも、私のところに『ダメ出しお願いします!』と真っ先に来たのが、翼君でした(笑)。OSKはみんなとにかく泥臭く頑張っている感じです」

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source : 週刊文春 電子版オリジナル

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