これまで放送作家人生32年の中で、おかげさまで連続ドラマの脚本に挑戦させて頂くチャンスが何度かありましたが、正直、苦手意識は否めませんでした。
2017年、テレビ朝日「奪い愛、冬」というドラマはドロドロ不倫ドラマだったのですが、その作品で初めて自分のドラマの世界観が「開眼」した気がしたのです。水野美紀さんは怪演女優の芽を出し始めていました。そのドラマで夫が不倫して狂っていく、中々あり得ない濃すぎのキャラを見事に演じてくれました。水野美紀さんのおかげで、僕が書くべきドラマの方向性が見えたと言っても過言ではありません。本当に感謝しています。
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source : 週刊文春 2024年2月15日号