借金をカタに常連の女性客を風俗店に沈めたのは、「男装の麗人」だった。

　警視庁保安課は6日、売春防止法違反（脅迫・暴行による売春など）の疑いで、メンズコンセプトバー従業員、勝俣佑菜容疑者（23）を逮捕した。

　6日未明、金髪に染め上げた女が保安課に連行されていった。前髪とマスクの間からのぞいた目元には濃いアイメークが見える。勝俣容疑者だ。

「勝俣は、男性従業員が酒を酌み交わしながら女性と会話をする『メンズコンセプトバー』で働いており、男装して接客する唯一の女性従業員だった。『卯月舞愛（まお）』などの源氏名で人気を博していました。保安課は、その女性客の一人に売春をさせていた疑いで今回、勝俣を逮捕した」（警視庁担当記者）

　メンズコンセプトバーは女性客相手に急速に広がりを見せている。「王子様」「執事」など店ごとのコンセプトに沿ったキャラになりきった男性従業員と時間制で酒を飲みながらコミュニケーションを楽しむ。シャンパンなどが入ればその分料金が嵩んでいく仕組みで、いわばホストクラブの“簡易版”だ。

「昨年4月に通い始めた女性客は翌5月にはシャンパンなどを入れて一晩で300万円を使ったとして巨額の『売掛金』を背負ったが、かなり泥酔していて記憶も定かでは無いということです」（同前）

　女性客はその後も店に通い続け、7月には性風俗店などで働く姿が見かけられるようになったという。勝俣の逮捕容疑は昨年7〜12月、女性客に平手打ちしてキャッシュカードや財布を取り上げ、「立ちんぼして稼いで」と囁き、北陸地方のホテルで売春させた、というもの。

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