平安時代なら引目、鉤鼻、おちょぼ口。18世紀のヨーロッパでは病的なほどの白肌と過剰な付けボクロ。美人の定義は時代によって変わると言われているけれど、「美しい」と感じるものもまた、知らず知らずのうちに自分の中に蓄積された“美しさ”の定義によって、ジャッジしているように思う。そう考えれば、『偶発的ルネッサンス少女』に描かれる偶発的に生まれる構図にときめき、心惹かれてしまうのも当然だ。だって、それが美しいものだとして教育されてきたのだから。
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source : 週刊文春 2024年2月29日号