6月21日(金)

 朝、ニッポン放送『あなたとハッピー!』生放送。そのあと寄席のかけもちで上野鈴本→新宿末廣亭。21日は10日興行の初日、縁起を担いで『狸の札』を口演。「興行の客入りが良くなる」「芸人が面白くなり売れる」のを、俗に「化ける」という。ということで狸や狐のような化ける動物の噺は縁起が良い。あと泥棒の噺ね。「財布を狙う」=「実入りが多くなる」ということで縁起良し。『ガマの油』はサゲ間際で「腕を刀で切ってしまう」=「金が身に入る」ということで縁起良し。コジツケですけどね。夕方の新幹線で静岡、在来線で清水へ。この秋に真打昇進予定の弟弟子、朝之助改め春風亭梅朝(ばいちよう)と「しみず寄席」なる地域寄席に出演。満員御礼。終演後、梅朝の母上とご姉兄様が楽屋に挨拶に来てくれた。兄上が梅朝そっくり過ぎて驚く。打ち上げを失礼して静岡へ戻るタクシーの車内で、落語会も開いている寿し鐵さんへ電話。にぎりを一人前注文する。ホテルの部屋で一人、梅朝のお祝いをしよう。閉店間際の寿し鐵に着くと大将が待ち構えていた。「師匠! お久しぶり!」。何年ぶりかに会う大将はますます元気そうだ。「急にすいません!」「はい、どーぞ!(寿司折を渡して)」「おいくらですか?」「いやいや! いいって!」「よくないですよ!」「要りません!」「ダメダメッ!」「けっこうです!」5分くらい押し問答。「じゃ……二千円頂いて良いですか。申し訳ない!」どこから出てきた二千円か分からないが、お支払いしてホテルで折の蓋を開ける。とてもじゃないが二千円じゃ済まない光り輝く握り寿司! ご馳走様です。梅朝のお披露目は9月下席から。化けろ、梅朝。静岡に一泊し、翌日は全国ツアーのため兵庫県明石へ。

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source : 週刊文春 2024年8月8日号