「新しい物語を書いてくれぬか」

 

 惹かれあい、子をなしながらも、結ばれることはない。だが、自身の一言で女は「源氏物語」の執筆を始め、人生を変えてゆく――。

 

 まひろ(吉高由里子)との関係を切なくも美しく演じているのが、藤原道長役の柄本(たすく)(37)だ。

撮影現場で台詞を変えることも

「物語の序盤では頼りない藤原家の3男坊という役どころでした。ところが兄たちが相次いで没し、左大臣として権力を握ることに。権力者になるにつれ、偉そうにノシノシ歩くなど、歩き方や声の出し方まで変える細かな演技を見せています。道長といえば『この世をば わが世とぞ思ふ望月の……』という歌が有名ですが、今後の放送ではこの歌を詠むシーンも出てきますよ」(NHK関係者)

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source : 週刊文春 2024年9月5日号