1年間、視聴者をくぎ付けにしてきたまひろと道長の物語も遂に完結へ。その舞台裏で繰り広げられた吉高の恋模様、彼女と柄本との本当の関係、その妻の嫉妬……。『源氏物語』にも劣らない令和の恋愛絵巻をお送りする。

 

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 ある晴れた日の午後、鳥のさえずりが聞こえるほど静まりかえった屋敷の中で2人の女性が相対している。

「それで……あなたと殿はいつからなの?」

 一人の女性が唐突にそう切り出した。鳩が豆鉄砲を食らったように驚き身を固くする相手を見ると、鼻で笑い、こう言い放った。

「わたしが気づいていないとでも思っていた?」

 NHK大河ドラマ『光る君へ』第47回の1コマである。吉高由里子(36)演じる主人公・まひろ(=紫式部)に、“殿”こと藤原道長(柄本佑・37)との深い仲を、道長の正妻・倫子(黒木華)が問い質しているところでこの回は終了。不穏な空気が漂うが、次回の12月15日放送でついに最終回を迎える。

 時は平安時代、激しい闘争の果てに権力の頂点に上りつめる道長と、『源氏物語』の作者紫式部の2人を軸に雅な物語が展開されてきた。

「今年から日曜日にBSプレミアム4Kで正午過ぎの放送がスタート。その後、BSとBSプレミアム4Kで6時から放送があり、お馴染みの8時放送はその日3回目となる。さらに配信で観る視聴者も増え、過去作より視聴率は低い。ただ放送当初から“沼る”(夢中になる)視聴者が続出し、ネットで大きな話題になる回も多かった」(スポーツ紙記者)

 過去の大河と比べ大きな合戦シーンはない。それでも視聴者が“沼る”理由は、大河史上稀にみる濃厚なラブストーリーにあった。

「まひろと道長は幼い頃から惹かれ合うが、身分差に阻まれ、道ならぬ恋に突き進む。それぞれ別の人と結婚した後も、密通を重ね、まひろは道長の子を産む。20センチ以上の身長差を活かしたバックハグ、熱く甘い口づけ、さらには月明かりの下で体を重ね……艶めかしいラブシーンを、吉高さんと柄本さんが相性ピッタリに演じています」(同前)

 吉高と柄本の不義密通、実は“初犯”ではない。

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source : 週刊文春 2024年12月19日号