木嶋が新聞に寄せた手記は話題を呼んだ。注目を浴びることに快感を覚えた木嶋のもとにまた一通、執筆の依頼が届く。作家・木嶋佳苗を生んだ編集者の初めての肉声。
「木嶋佳苗さんを書くんですか。そうですか……」
2022年11月、私はある人に話を聞くため、愛媛県鬼北町に赴いた。あらかじめメールで用件は伝えていたのだが、向き合うと彼は独り言のように、つぶやいた。
「木嶋さんを書く……」
八木秀和、45歳(当時)。
かつて彼は、獄中の木嶋に自分の生まれ育った故郷を手紙でこう説明した。
〈私の育った場所は山間部で小さい頃は読書をするか、山や川を駆けずり回った野生児でした。自宅から一番近いジュースの販売機まで1キロ。小学校は山を下って2キロです〉
初回登録は初月300円で
この続きが読めます。
有料会員になると、
全ての記事が読み放題
コメント機能も使えます
キャンペーン終了まで
-
月額プラン
1カ月更新
2,200円/月
初回登録は初月300円
-
年額プラン
22,000円一括払い・1年更新
1,833円/月
-
3年プラン
59,400円一括払い、3年更新
1,650円/月
オススメ!期間限定
既に有料会員の方はログインして続きを読む
※オンライン書店「Fujisan.co.jp」限定で「電子版+雑誌プラン」がございます。ご希望の方はこちらからお申し込みください。
有料会員になると…
世の中を揺るがすスクープが雑誌発売日の1日前に読める!
- スクープ記事をいち早く読める
- 電子版オリジナル記事が読める
- 解説番組が視聴できる
- 会員限定ニュースレターが読める
source : 週刊文春 2024年9月12日号