和歌山地裁で行われている須藤早貴被告(28)の裁判員裁判。問われているのは、元夫で和歌山県田辺市の資産家・野崎幸助氏(享年77)に対する殺人罪と覚醒剤取締法違反の罪だ。11月8日の第19回公判からは、遂に被告人質問が始まった。
「私は(札幌市内の)美容専門学校を卒業後、20歳の時に上京して、芸能プロダクションにモデルとして登録したり、交際クラブに登録したりして、男性を紹介してもらっていました。社長(野崎氏)とは2017年12月、交際クラブではないのですが、お金持ちの知り合いの多い男性を通じて知り合いました」(須藤の証言内容より)
須藤本人が“AV出演”発覚の経緯を明かす
須藤の肉声が法廷に響いたのは、9月12日の初公判で無罪を主張して以来のこと。これまで総勢28人の証人尋問を実地した検察側は、2018年5月24日夜、野崎氏が急性覚醒剤中毒死したのは、同年2月に結婚した須藤による殺人事件だとしている。
「検察側は須藤被告が『野崎氏の莫大な財産を目当てに結婚し、覚醒剤を使って完全犯罪を行った』と主張。殺害の動機の1つとして挙げているのが、事件前、須藤被告が野崎氏から離婚を迫られていたことでした」(司法担当記者)
対して須藤は、弁護側の被告人質問で、野崎氏が離婚をちらつかせたかと思えば、すぐに翻意して同居を懇願するため、「駄々をこねる子供みたいだった」と振り返り、発言がコロコロ変わる「コロちゃん」と表現した。もとより、月100万円の“契約”で結婚した愛のない夫婦関係。2018年5月1日頃には、「もう結婚生活は続けられませんね」と、自らも野崎氏に離婚を切り出していたことがあると明かした。
そして、離婚危機を加速させたと見なされる、AV出演の過去が発覚した“事件”についても、腹を括ったように証言したのだ。
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source : 週刊文春 電子版オリジナル