佐々木朗希投手(23)は5月9日(現地時間、以下同)のダイヤモンドバックス戦に登板後、右肩の痛みを訴えた。医師の診断結果は「インピンジメント症候群」。直後に故障者リスト入りして以降、治療とリハビリに専念してきた。だが、7月11日にはブルペンに入るなど、復帰への道筋が見えてきたこともあり、7月16日、3カ月ぶりのインタビューとなった。

――右肩の痛みはいつごろからあったのですか?

「もともと(ロッテ時代の)2023年のセ・パ交流戦のあたりから、肩が急に痛くなることがありました。投げようと思えば投げられる。でも痛い、という感覚です。あの年は脇腹痛で2カ月間休みましたが、実はその時期に右肩の治療もしていました。投げられるけれども痛い状況はその後も続いて、かばいながら投げていた。去年も6月から2カ月ほど右上肢のコンディション不良で離脱しましたが、同じような状況でした」

――インピンジメント(衝突)症候群は肩を動かす際に、骨や筋肉、腱などがぶつかり合い、挟み込まれることで痛みが生じるというものですよね。野球だけでなく、テニスや水泳の選手にもよく見られる。

「野球選手の肩の痛みの多くはインピンジメントと言われますし、自分でも自覚はしていました。普段何もしていない時は、痛みはありませんが、日常生活でも肩をぐっと上げると痛みが走ったりはします」

――判明直後、ロバーツ監督は「我々と選手間のコミュニケーションは双方向であるべき」「朗希は率直にコミュニケーションをとるべきだと学んだはずだ」と苦言を呈していました。

「そうですね。ただ、プロ野球選手は誰しも、多かれ少なかれ痛みを抱えています。常に全員が100%万全の状態でプレーしているわけじゃない。それでも何とかプレーできるように調整するのがプロフェッショナルだ、という考え方を日本のプロ生活で学びました。僕はあまりそういうタイプに見られないようですけど(苦笑)。多少の痛みは押してプレーするのが当たり前だと思ってきた。ただ(痛みを訴えた)5月9日より2回ぐらい前の登板から、痛みでパフォーマンスも上がらず、メジャーで勝負するのは難しい状態になっていたので、最終的には自ら申し出ました」

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source : 週刊文春 2025年7月31日号