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2019年M-1・全員インタビュー なぜ“神回”になったか

「1番に楽屋入りしろ」M-1王者とろサーモンの助言 ニューヨークは1時間前にテレ朝に着くが……

「1番に楽屋入りしろ」M-1王者とろサーモンの助言 ニューヨークは1時間前にテレ朝に着くが……

漫才師・ニューヨーク インタビュー#2

2020/04/26
note

「トップで優勝なんてできないじゃないですか」

屋敷 めちゃめちゃギリです。最初の笑神籤(えみくじ)を引く直前くらい。僕ら、スタジオに入って、5分後にはもうネタしてた感じですもん。舞台裏の椅子に座ったときは、めちゃくちゃ緊張してきましたけど、いきなり1番目に名前を呼ばれて、すっと冷めました。

――冷めるんですか。

嶋佐 せり上がりのとき、思わず、「これは無理だな」ってつぶやいちゃいましたもん。普通に考えたら、トップで優勝なんてできないじゃないですか。

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屋敷 あきらめましたね、優勝は。ネタ的にも厳しいな、と。

――今回お2人は、歌ネタでした。嶋佐さんが作詞作曲したというラブソングに、屋敷さんが突っ込んでいくという。ネタとしては変化球なのでトップバッターより、オーソドックスな形の漫才が続いたあとの順番のほうが効果があるわけですよね。

屋敷 なので、決勝進出が決まってから、トップを引いたとき用のネタを準備しておこうかとも思ったんです。1番目はそれくらい難しいので。でも最終的には、何番を引いてもこのネタでいこうとなったんですけど。

歌ネタ「ラブソング」を披露。サビの終わりに嶋佐が歌う「れいせ~い~」というくだりが耳に残る ©M-1グランプリ事務局

嶋佐 このネタで、初めて決勝にいけたので。これをやらなきゃ悔いが残るだろうと。

――歌ネタは準決勝が初披露でしたが、そこまで温存していたわけですか。

屋敷 いや、迷っていただけです。僕らっぽいネタではないので、イチかバチかになるなと。でも今までやってきたようなネタだと、それでずっと落ちてきたわけですから何も変わらないかな、というのもあって……大爆発にかけて準決勝で初めてかけたんですけど、普通にウケたくらいでしたね。

(【続き】ニューヨークが振り返るM-1の歌ネタ「じつはダウンタウン浜田さんをいじるボケがあったんです を読む)

 

写真=山元茂樹/文藝春秋

ニューヨーク/嶋佐和也(ボケ担当)と屋敷裕政(ツッコミ担当)のコンビ。嶋佐は1986年5月14日山梨県出身。屋敷は1986年3月1日三重県出身。東京NSC15期生で2010年結成。

M-1では2015年、18年に準々決勝、16年、17年に準決勝進出。19年に初の決勝で10位に。

YouTubeでニューヨーク Official Channel更新中(https://www.youtube.com/channel/UCS17iKEInkBuHkxtEcCnTTQ

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