史上最高と言われる2019年のM-1。なぜあれほどの“神回”になったのか。出場した漫才師の連続インタビューでその答えに迫っていく。

 トップバッターで会場を盛り上げたニューヨーク。じつは2017年王者のとろサーモン・久保田かずのぶから「1番に楽屋に入れ」とアドバイスを受けていた。当日、1時間前に楽屋についた嶋佐和也だったが、そこにはすでに先客がいた……。(全4回の2回目/#1#3#4へ)

昨年のM-1で1番手だったニューヨークの嶋佐和也(左、ボケ担当)と屋敷裕政(ツッコミ担当)

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1時間前にテレ朝入りしたが、そこにいたのは……

――当日は14時までに楽屋に入ればよかったそうですが、お2人は何時ごろに入ったのですか。

屋敷 僕はギリでしたね。

嶋佐 僕は1時間ぐらい前に入ってました。

――早いですね。

嶋佐 普段、とろサーモンの久保田さんによくしてもらっているんですけど、「おまえに、ええこと、こっそり教えたるわ」と言われて。

屋敷 何を教えてくれたの?

嶋佐 「誰よりも先に楽屋へ入れ」って。「M-1は1番先に楽屋入りしたやつが結果出してんねん」と。あの人、ジンクスとか、めちゃくちゃ気にするんですよ。スピリチュアルな世界も大好きですし。僕はそういうの気にしないんですけど、今回ばかりはあやかろうと思って1時間前に行ったんです。そしたら、先着がいたんです。

 

屋敷 誰?

嶋佐 ミルクボーイさんだったんです。もう座ってて。

屋敷 当たっとるやん!(笑)

――確かにミルクボーイのお2人は、この連載インタビューでも1時くらいに楽屋入りしたと言っていました。タッチの差だったんでしょうね。

屋敷 じゃあ、今度、決勝に行けたら、俺、めちゃくちゃ早く行くわ。久保田さんも、優勝したとき、一番乗りやったということやろ。

嶋佐 だったんですかね。

屋敷 そこ、聞いとけや!(笑)

――初めて体験する本番前の楽屋の雰囲気は、いかがでしたか?