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「マスターベーションは人の『根源的欲求』から来るものなのに…」 TENGA社長がアダルトショップで覚えた“違和感の正体”

2021/06/25
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中国、アメリカ、ドイツ…海外でも支持されているTENGA

――海外では、日本との商品の売れ方の違いはありますか?

松本 元々、アメリカではマスターベーションは「モテない男がするもの」といったイメージがありました。でも、さまざまな活動をしていく中で、今ではだいぶその状況は変わりました。

 売上として大きいのは、中国、アメリカ、ヨーロッパですね。中国、アメリカ、ドイツのほか、韓国、ブラジルにも法人があります。韓国、台湾も伸びていますね。最初は、2007年のタイ輸出から海外戦略を始めました。当時、タイはHIV感染が増えている時期だったので、「少しでも役に立てないか」と輸出を始めたんです。

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――海外でも支持された理由はどう考えていますか?

松本 2016年に代理店方式の販売を現地法人に変えたんです。やっぱり自分たちで想いを伝えなければ、本当の意味での普及ではないと思った。直接想いを伝えると、売れ方も全然違うんですよ。

©️文藝春秋

◆◆◆

 松本社長の話を聞いていると、さしたる苦労もなくビッグチャンスをつかんだように見える。だが、「世紀の発明」に至るまでには、自身への給与の未払いや借金など苦悩の連続も経験した。それでも「モノづくり」にこだわった松本社長の原点はどこにあったのか。(後編へ続く)

撮影=文藝春秋/松本輝一

その他の写真はこちらよりぜひご覧ください。

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